世界中の市場調査レポートを販売!当社に無いレポートもお探しします。

レポートナンバー 0000001940

シングルセル解析の最前線

株式会社シーエムシー出版

Frontier of Single Cell Analysis

発刊日 2010/03/01

言語日本語

体裁B5/286ページ

ライセンス/価格286ページ

0000001940

B5版 71,500 円(税込)

無料サンプル

  • サンプルはお問い合わせください。

ポイント

前書『一細胞定量解析の最前線―ライフサーベイヤ構築に向けて―』から3年、気になるその成果をまとめた待望の続編!
新規プローブや次世代シークエンサーなど、シングルセル解析のための最新技術がここに集結!
細胞内動態や細胞間情報伝達機構を解明し、新たな医療診断や創薬研究へ応用する!

レポート概要

この著は、2006年12月27日に刊行された「一細胞定量解析の最前線―ライフサーベイヤ構築に向けて―(監修:神原秀記、松永 是、植田充美)」の続編としてまとめられたものである。「ライフサーベイヤ」という言葉は、ヒトゲノム解析に世界で先鞭をつけられたゲノムセンターの和田昭允博士のヒトゲノム解析研究の展開を位置づけた新しいキーワードで、これを旗頭に、和田博士とヒトゲノム解析を強力に推進した神原秀記博士のもとで、気鋭の産学官の研究者が初めて結集した平成17〜20年度文部科学省科学研究費補助金「特定領域研究:生体分子群のデジタル精密計測に基づいた細胞機能解析―ライフサーベイヤをめざして」で得られた研究成果から公表可能なものを集大成したものである。
時代は今まさに、ゲノムデータをベースにして大きく変わろうとしており、生命の機能を分子レベルで、さらに、時空間の変動を網羅的に理解しようとする方向に研究動向があわただしくなってきている。分子レベルでの生命の理解は、アナログ的平均値として理解されてきた集団としての細胞レベルの研究から、個々の細胞内の個々の分子の動態を網羅的に、かつ、デジタルに定量解析して、システムとして理解することが必要となってきた。これには、物理、化学、生物、工学など幅広い分野の人と知識と技術のネットワークが必須であり、侵襲的な実測データの測定と非侵襲的な手法のマッチングの検証も必要となっている。
この続編では、実際、細胞内反応を非侵襲的に可視化するプローブの開発および化学物質合成技術の開発、個々の細胞間情報交換と応答を解明する細胞アレイ関連技術および1細胞内の全てのmRNA、タンパク質、代謝産物を一網打尽に検出し機能を探索するなどの基盤技術開発の成果の最先端を中心にまとめられている。 本分野でご活躍中の先生方には、ご多忙の中、ご執筆・ご寄稿していただき、まさに「シングルセル解析」の新しい研究拠点として、また、この研究領域を開拓する同志として、ご協力に深謝いたします。

(「はじめに」より)

2010年1月29日

東京農工大学 大学院工学教育部・連携大学院;(株)日立製作所  神原秀記
東京農工大学大学院 共生科学技術研究院   松永 是
京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻  植田充美

レポート詳細

監修

神原秀記、松永是、植田充美

著者

神原秀記 東京農工大学 大学院工学教育部・連携大学院 教授;(株)日立製作所 フェロー
松永 是 東京農工大学大学院 共生科学技術研究院 教授
植田充美 京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 生体高分子化学分野 教授
石田善行 京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻 研究員
王子田彰夫 京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻 講師
浜地 格 京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻 教授
中野修一 甲南大学 フロンティアサイエンス学部(FIRST) 准教授;先端生命工学研究所(FIBER) 兼任教員
杉本直己 甲南大学 フロンティアサイエンス学部(FIRST) 学部長,教授;先端生命工学研究所(FIBER) 所長
臼井健二 甲南大学 フロンティアサイエンス学部(FIRST) 生命化学科;先端生命工学研究所(FIBER) 講師
菊池卓哉 東京工業大学 大学院生命理工学研究科 生物プロセス専攻
三原久和 東京工業大学 大学院生命理工学研究科 生物プロセス専攻 教授
二木史朗 京都大学 化学研究所 教授
浦野泰照 東京大学 大学院医学系研究科 教授
小澤岳昌 東京大学 大学院理学系研究科 化学専攻 教授
古田寿昭 東邦大学 理学部 生物分子科学科 教授
菊地和也 大阪大学 大学院工学研究科 教授
水上 進 大阪大学 大学院工学研究科 准教授
永井健治 北海道大学 電子科学研究所 ナノシステム生理学研究分野 教授
北海道大学 電子科学研究所 ニコンイメージングセンター
山村昌平 (独)産業技術総合研究所 健康工学研究センター バイオマーカー解析チーム 研究員
八代聖基 (独)産業技術総合研究所 健康工学研究センター バイオマーカー解析チーム 研究員
Sathuluri Ramachandra Rao 大阪大学大学院 工学研究科 精密科学・応用物理学専攻 博士研究員
片岡正俊 (独)産業技術総合研究所 健康工学研究センター バイオマーカー解析チーム チーム長
民谷栄一 大阪大学大学院 工学研究科 精密科学・応用物理学専攻 教授
本多裕之 名古屋大学 大学院工学研究科 教授
神保泰彦 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
高山祐三 東京大学 大学院新領域創成科学研究科
殿村 渉 立命館大学大学院 理工学研究科 総合理工学専攻
小西 聡 立命館大学 理工学部 教授
阿部宏之 山形大学 大学院理工学研究科 物質化学工学分野 教授
斉藤美佳子 東京農工大学 大学院工学府 生命工学専攻 准教授
鈴木正康 富山大学 大学院理工学研究部 教授
中村 史 (独)産業技術総合研究所 セルエンジニアリング研究部門 研究グループ長
森坂裕信 京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 生体高分子化学分野 助教
原 圭祐 京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 生体高分子化学分野
三浦夏子 京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 生体高分子化学分野;日本学術振興会 特別研究員
林 絵理 京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 生体高分子化学分野
濵田 勉 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 助教
小松佑規 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科
高木昌宏 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 教授
石井 純 神戸大学 自然科学系先端融合研究環 重点研究部 特命助教
田中 勉 神戸大学 自然科学系先端融合研究環 重点研究部 助教
荻野千秋 神戸大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 准教授
近藤昭彦 神戸大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 教授
馬場健史 大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 准教授
福崎英一郎 大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 教授
伊藤嘉浩 (独)理化学研究所 基幹研究所 伊藤ナノ医工学研究室 主任研究員
佐々木章 北海道大学 大学院先端生命科学研究院 細胞機能科学研究室 学術研究員
金城政孝 北海道大学 大学院先端生命科学研究院 細胞機能科学研究室 教授
和泉自泰 大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 特任研究員
長棟輝行 東京大学 大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 教授
竹山春子 早稲田大学 理工学術院 先進理工学研究科 教授
岡村好子 早稲田大学 理工学術院 先進理工学研究科 准教授
吉野知子 東京農工大学大学院 共生科学技術研究院 特任准教授
細川正人 東京農工大学大学院 工学府 生命工学専攻
珠玖 仁 東北大学 大学院環境科学研究科 准教授
伊野浩介 東北大学 大学院環境科学研究科 助教
末永智一 東北大学 大学院環境科学研究科 教授
秋田英万 北海道大学 大学院薬学研究院 薬剤分子設計学研究室 助教
桒原正靖 群馬大学 大学院工学研究科 准教授
梶山智晴 (株)日立製作所 中央研究所 フェロー戦略プロジェクト 主任研究員
紀藤圭治 明治大学 農学部 生命科学科 専任講師
高村 禅 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 准教授
大槻高史 岡山大学 大学院自然科学研究科 准教授
北松瑞生 岡山大学 大学院自然科学研究科 助教
藤渕 航 (独)産業技術総合研究所 生命情報工学研究センター 細胞機能設計チーム 研究チーム長
秋山靖人 静岡県立静岡がんセンター研究所 免疫治療研究部 部長
新垣篤史 東京農工大学大学院 共生科学技術研究院 助教

目次

第1章 細胞機能解析を目指した分子ツールの構築

1. 生体シグナル解析用分子ツールの構築(石田善行,王子田彰夫,浜地格)
1.1 はじめに
1.2 ハイパーリン酸化タンパク質の選択的蛍光検出
1.3 ATPセンサー
1.4 おわりに

2. 生体シグナル解析用の機能性核酸センサーの定量的デザイン(中野修一,杉本直己)
2.1 はじめに
2.2 ハイブリダイゼーションを利用したRNA発現の解析
2.3 生体シグナル検出のためのモデル実験系の必要性
2.4 分子クラウディング環境における核酸のハイブリダイゼーション
2.5 分子クラウディング環境における核酸のフォールディング
2.6 展望

3. タンパク質・細胞分析用デザインペプチドチップ(臼井健二,菊池卓哉,三原久和)
3.1 デザインペプチドを用いたプロテインチップと細胞チップ
3.2 タンパク質機能解析用チップへ向けた設計ペプチドアレイの構築
3.3 タンパク質機能解析用プロテインチップの応用例
3.4 細胞の生理的活動解析用チップに向けて
3.5 シングルセル観察による細胞の生理的活動解析用チップに向けて
3.6 おわりに

4. 細胞内可視化・ハイスループット検出系創出のための効率的細胞導入法(二木史朗)
4.1 はじめに
4.2 ピレンブチレート存在下にアルギニンペプチドベクターを利用する導入法
4.3 pH感受性膜融合ペプチドとカチオン性リポソームを併用する方法

5. 生体分子の高次デジタル計測を実現する光機能性プローブの開発とその応用(浦野泰照)
5.1 はじめに
5.2 分子内光誘起電子移動に基づく蛍光プローブの論理的精密設計法の確立
5.3 各種活性酸素種(ROS),および関連酵素活性の選択的検出を可能とする蛍光プローブの論理的開発
5.4 TokyoGreen骨格の創製に基づく,各種加水分解酵素・反応可視化蛍光プローブの開発
5.5 今後の展望

6. 生体分子と生理機能を可視化するタンパク質再構成法(小澤岳昌)
6.1 はじめに
6.2 タンパク質再構成法の原理と再構成可能な蛍光タンパク質の種類
6.3 蛍光タンパク質再構成法の応用例
6.4 発光タンパク質再構成法とその応用例
6.5 プロテアーゼ活性検出プローブ
6.6 まとめ

7. 多機能ケージド化合物の開発(古田寿昭)
7.1 ケージド化合物とは
7.2 光分解性保護基について
7.3 機能性ケージド化合物の設計と合成
7.4 今後の展開

8. 機能性MRIプローブのデザイン・合成によるin vivoイメージングツール(菊地和也,水上進)
8.1 はじめに
8.2 19F MRIを用いた酵素反応の検出
8.2.1 MRIによる酵素活性の可視化
8.2.2 加水分解酵素活性の19F MRI検出の原理
8.2.3 カスパーゼ-3活性を検出する19F MRIプローブの開発
8.3 おわりに

9. Dual FRET法を利用した複数の生理機能イメージング(永井健治)
9.1 はじめに
9.2 原理
9.3 準備
9.3.1 観察試料
9.3.2 顕微観察システム
9.4 プロトコール
9.4.1 参照蛍光スペクトルデータの取得
9.4.2 Dual FRET観察
9.4.3 蛍光の分離
9.4.4 実験例
9.5 おわりに

第2章 シングルセル解析技術を用いた細胞シグナル研究

1. 集積型細胞チップを用いた単一細胞シグナル解析
   (山村昌平,八代聖基,Sathuluri Ramachandra Rao,片岡正俊,民谷栄一)
1.1 はじめに
1.2 単一細胞の機能解析を目指したマイクロチップデバイス
1.2.1 集積型一細胞アレイチップを用いた単一細胞シグナル解析
1.2.2 集積型細胞チップを用いた感染症診断システム
1.2.3 マイクロ流路型細胞チップを用いた単一細胞機能解析システム
1.3 まとめ

2. 磁性ナノ微粒子を用いた細胞機能計測(本多裕之)
2.1 はじめに
2.2 液滴ハンドリング
2.2.1 使用したPCRデバイス
2.2.2 On-chip RT-PCR実験
2.3 細胞アレイ
2.3.1 モデルがん細胞と磁性微粒子
2.3.2 3D培養でのがん細胞の挙動評価
2.3.3 抗がん剤感受性評価

3. 分化誘導細胞によって形成した神経回路の電気活動(神保泰彦,高山祐三)
3.1 神経系の再生医療
3.2 神経回路活動の計測
3.3 分化誘導細胞の培養
3.4 神経回路形成過程における自発電気活動
3.5 分化誘導神経回路の伝達物質
3.6 分化誘導細胞によって形成された神経回路

4. 細胞操作・解析用MEMSデバイスの研究開発(殿村渉,小西聡)
4.1 はじめに
4.2 細胞ネットワークシグナル解析用マイクロチャンネルアレイ
4.2.1 マイクロチャンネルアレイ構造
4.2.2 設計・製作
4.2.3 神経細胞ネットワーク形成とそのシグナル多点同時計測
4.3 細胞群位置制御用マイクロチャンネルアレイ
4.3.1 磁路一体化微小孔アレイ
4.3.2 設計・製作
4.3.3 細胞群・単一細胞の磁気による位置制御
4.4 おわりに

5. 電気化学計測技術を応用したシングルセル呼吸機能解析と応用(阿部宏之)
5.1 はじめに
5.2 マイクロ電極を用いた細胞呼吸測定装置
5.3 単一受精卵の呼吸量測定
5.4 呼吸測定による受精卵の品質評価
5.5 呼吸測定システムの医療応用
5.6 シングルセル呼吸測定と細胞間ネットワーク解析
5.7 おわりに

6. フェムトインジェクションを利用した多層化筋線維形成における細胞間ネットワーク解析
   (斉藤美佳子)
6.1 はじめに
6.2 マウスES細胞からの多層化筋線維の形成
6.3 フェムトインジェクション法
6.4 フェムトインジェクションを用いた多層化筋線維の細胞間連絡解析
6.5 おわりに

7. シングルセル解析のための2次元SPRイメージング技術の開発(鈴木正康)
7.1 シングルセル解析のためのバイオセンシング技術
7.2 シングルセル解析のための高解像度2次元SPRイメージングセンサ
7.3 シングルセル解析のための高感度2次元SPR免疫センシング
7.4 シングルセル応答の直接2次元SPRイメージング
7.5 シングルセル総合解析のためのSPR・蛍光デュアルイメージング
7.6 まとめ

8. 骨格筋細胞分化における単一細胞からの分化シグナル伝達の解析(中村史)
8.1 はじめに
8.2 抗IGF-II抗体とIGF-IIの相互作用の力学的解析
8.3 細胞表面IGF-IIの力学的検出
8.4 分化誘導過程における細胞表面IGF-IIの推移
8.5 おわりに

第3章 細胞内生体分子群の実測定量解析

1. 機能発現タンパク質の網羅的実測定量に向けて(森坂裕信,原圭祐,植田充美)
1.1 はじめに
1.2 細胞操作の新技術
1.3 プロテオーム解析システムの発展
1.4 次世代プロテオーム解析システムの構築のために必要な技術要素
1.5 新素材モノリスカラム
1.6 シリカモノリスによるネイティブタンパク質分離
1.7 今後の展開

2. 変異タンパク質およびタンパク質ドメインを用いたshort RNAの回収,分離技術
   (三浦夏子,林絵理,植田充美)
2.1 はじめに
2.2 低分子ncRNAキャッチャーの構築とncRNAキャッチャーによる低分子RNAの吸着・解離
2.3 HPLCを用いたRNAの分離・解析
2.4 今後の展開
2.5 おわりに

3. 細胞模倣非対称2分子膜リポソームの構築(濵田勉,小松佑規,高木昌宏)
3.1 はじめに(膜の非対称性)
3.2 非対称2分子膜の作製
3.2.1 実験材料
3.2.2 W/O液滴の作製
3.2.3 非対称2分子膜リポソームの作製および観察
3.2.4 静置水和法による対称膜リポソームの作製
3.3 非対称リポソームの解析
3.3.1 液滴・リポソームのサイズ分布
3.3.2 内外層膜の染色
3.3.3 非対称2分子膜リポソームのドメイン構造
3.4 おわりに

4. フローサイトメトリーとGFPレポーターによるG蛋白質シグナルのシングルセル解析
   (石井純,田中勉,荻野千秋,近藤昭彦)
4.1 はじめに
4.2 緑色蛍光蛋白質(GFP)とフローサイトメーター
4.3 G蛋白質共役型受容体(GPCR)
4.4 酵母フェロモンシグナル伝達経路を利用したGFPレポーターによるGPCRアッセイ系
4.5 FAR1遺伝子破壊株におけるシグナル伝達のフローサイトメトリー解析
4.6 モデルGPCR発現系でのシグナル伝達のフローサイトメトリー解析
4.7 セルソーターによるシグナル活性化細胞群と非活性化細胞群の分取および解析
4.8 おわりに

5. 代謝物情報のデータマイニング(馬場健史,福崎英一郎)
5.1 はじめに
5.2 多変量解析について
5.3 機器分析データの変換について
5.4 代謝物データベースについて
5.5 GC/MSデータからの代謝物迅速簡易同定法について
5.6 おわりに

6. マイクロアレイとその応用(伊藤嘉浩)
6.1 はじめに
6.2 マイクロアレイ測定原理
6.2.1 マイクロアレイ作製法
6.2.2 検出法
6.2.3 自動化システム
6.3 マイクロアレイの種類
6.3.1 分析用マイクロアレイ
6.3.2 機能探索用マイクロアレイ
6.3.3 リバース型
6.3.4 マイクロアレイの複合化
6.4 おわりに

7. 蛍光相関分光法による単一細胞内生体分子の定量解析(佐々木章,金城政孝)
7.1 はじめに
7.2 蛍光相関分光法(FCS)の原理
7.2.1 装置
7.2.2 単一分子検出
7.2.3 分子の運動と蛍光強度のゆらぎ
7.2.4 FCSの解析方法
7.3 単一細胞から抽出された生体分子の定量
7.4 おわりに

8. ナノLC/MSを用いた代謝物微量解析(和泉自泰,福崎英一郎)
8.1 はじめに
8.2 HPLCカラムのダウンサイジングとESI-MSにおける検出感度向上の原理
8.3 ナノLC/MSシステム
8.4 ナノLC/MSによる実用的代謝物プロファイリングへの応用
8.4.1 植物ホルモン類の網羅的高感度定量分析
8.4.2 高空間分解能でのファイトアレキシン定量分析
8.5 おわりに

9. タンパク質間相互作用検出法を用いたシグナル伝達分子リン酸化過程のイメージング(長棟輝行)
9.1 はじめに
9.2 FRET法を用いたタンパク質の均一系サンドイッチ免疫測定法の原理
9.3 Enhanced FRET Immunoassay法の細胞内シグナル伝達分子タイムラプスイメージングへの応用
9.4  おわりに

第4章 mRNAをターゲットとしたデジタル精密計測技術の開発

1. 一細胞からのmRNAをデジタル計測するための要素技術開発
   (竹山春子,岡村好子,吉野知子,神原秀記)
1.1 はじめに
1.2 パイロシークエンスによる網羅的遺伝子発現解析へのアプローチ
1.2.1 パイロシークエンスによるmRNA発現解析のための一分子PCR技術開発
1.2.2 パイロシークエンスのための一分子PCR増幅
1.3 パイロシークエンスで使用する酵素の集積化技術開発
1.3.1 ピロリン酸検出に利用される酵素
1.3.2 パイロシークエンスの要素技術
1.3.3 バイオナノ磁性ビーズ上への酵素集積化

2. Microcavity arrayを用いた細胞集積化技術とmRNA発現解析への応用(松永是,細川正人)
2.1 はじめに
2.2 これまでの細胞チップを用いた単一細胞マニピュレーションの研究例
2.3 Microcavity arrayを用いた細胞集積化技術の開発
2.4 Microcavity arrayを用いたon-chip FISH法による一細胞mRNA発現解析
2.5 稀少細胞の検出・回収に向けたMicrocavity arrayの応用
2.6 おわりに

3. 単一細胞由来mRNA回収プローブの開発(珠玖仁,伊野浩介,末永智一)
3.1 はじめに
3.2 リング電極プローブによる電場破砕法
3.3 マイクロ流体プローブによるmRNA定量解析
3.4 レポーターシステムにおけるmRNAとタンパク質の発現定量

4. アデノウイルスと人工ベクター間の細胞内DNA挙動ならびにmRNA発現量解析
   ―人工遺伝子ベクターの改良に向けたアプローチ―(秋田英万)
4.1 はじめに
4.2 人工ベクター開発における細胞内動態解析の重要性
4.3 アデノウイルスとの細胞内動態比較に基づく人工ベクターの律速段階の同定
4.4 核移行後の発現効率差を生み出すメカニズムの解明
4.5 核内動態制御の重要性を示す実例
4.6 おわりに

5. 修飾基質アナログを用いたポリメラーゼ反応系と遺伝子配列解析法(桒原正靖,梶山智晴)
5.1 はじめに
5.2 修飾基質アナログを用いたポリメラーゼ反応
5.3 ピロシーケンシング法
5.3.1 しくみと特長,従来法との比較
5.3.2 修飾ヌクレオシド三リン酸(dATPαS,C7dATP)
5.4 修飾基質アナログの化学構造とピロシーケンシングにおける特性
5.5 おわりに

6. 全mRNAおよびタンパク質の絶対量計測のための基盤技術開発(紀藤圭治)
6.1 はじめに
6.2 mRNAの絶対量計測
6.2.1 GATC-PCR法
6.2.2 絶対量計測の高精度化
6.2.3 出芽酵母におけるトランスクリプトームの絶対量計測
6.3 タンパク質の絶対量計測
6.3.1 PCS-MS法
6.3.2 出芽酵母を対象とした絶対量計測
6.4 おわりに

7. テーパー状流路を用いた単一細胞からの瞬間RNA抽出と解析研究(高村禅)
7.1 はじめに
7.2 単一細胞よりRNAを抽出し解析するための要素技術の開発
7.2.1 一細胞の捕捉とリリース機構
7.2.2 層流を使った細胞の瞬間破砕機構
7.2.3 RNAのトラップと濃縮機構
7.2.4 RNA検出機構
7.2.5 一細胞mRNA解析用集積化チップの開発
7.3 まとめ

8. 人工核酸によるRNAの検出と精製(大槻高史,北松瑞生)
8.1 はじめに
8.2 RNAの検出と精製に用いられる人工核酸の構造と特徴
8.3 PNAによるRNAの精製
8.4 PNAアレイによるmiRNAの検出
8.5 おわりに

9. シミュレーテッドアニーリングによる多重プライマー配列デザイン法
   ―細胞内mRNA絶対定量に向けて―(藤渕航)
9.1 はじめに
9.2 細胞解析とパイロシーケンサー
9.3 高速・高性能プライマー設計システム
9.3.1 候補配列の特異性高速検索
9.3.2 プライマーのTm値の計算
9.3.3 多重プライマーセット探索
9.4 多重プライマーセットの(準)最適解探索結果
9.5 RT-PCR実験によるプライマーの検証
9.6 自動検索システム
9.7 おわりに

10. 1細胞分離技術を用いたがん特異的免疫細胞の遺伝子スクリーニング法の開発
   (秋山靖人,新垣篤史)
10.1 研究の背景
10.2 研究の目的
10.3 研究の方法
10.3.1 がん患者の免疫細胞由来の1細胞遺伝子解析の工程について
10.3.2 がん抗原特異的なTまたはB細胞の検出
10.3.3 1個の免疫細胞の捕獲およびTCR,抗体遺伝子の増幅・クローニング
10.4 研究結果
10.4.1 免疫細胞の染色とフローサイトメトリーでの検出および選別
10.4.2 細胞アレイを用いたCTL細胞の1細胞レベルでの検出と遺伝子発現解析
10.4.3 1個の免疫細胞の選別およびTCR,抗体遺伝子の増幅・クローニング
10.5 考察

第5章 今後の展開(神原秀記,松永是,新垣篤史,植田充美)

1. はじめに
2. 波及するライフサーベイヤ研究成果
3. 今後の展望

この商品のレポートナンバー

0000001940

このカテゴリのレポート

バイオ医薬の開発技術とシーズ

Development of Technologies and Seeds for Biological Medicine

発刊日2009/03/01 価格 77,000 円(税込)

日本発ブロックバスターを目指して―創薬研究の最前線―

Highlights of the Japanese Blockbuster Drugs and Related Technologies

発刊日2010/05/01 価格 71,500 円(税込)

抗体医薬のための細胞構築と培養技術

Advanced cell and cell culture Engineering for Production of Biologics

発刊日2010/06/10 価格 71,500 円(税込)

ナノ融合による先進バイオデバイス

Advanced interdisciplinary biodevices based on nanotechnology

発刊日2011/11/30 価格 74,800 円(税込)

TOP